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私の天秤の上、全部いっしょくた

「こたにな々 日記帳」 文から何も気付かなくていい、それだけが私の願い。

「大人になるって全部捨てなくてもいいよ。」 2005.09.27

 

【前回のあらすじ】

私、なな!高校3年生のちょっぴり協調性がなくて

ちょっぴり窓際族でちょっぴり友達のいない17才!

夏休みに偶然イラストレータ中村佑介のバンド

「SILS」に遭遇しちゃってから

顔はニヤつき・心はときめき・口調は大阪なまりになったんや!

モロに影響を受けたまま新学期を迎え、

これから私はどうなってしまうので

....あろうか。(将来的な意味で)

 

↑ 遭遇した前回くわしくはこちら ↑

 

 

-◆9/2?

例のごとく私は虚弱体力の無さと

”自分のペースを死守しないと事を整理出来ない”

困った性格から高校を欠席する事が多かったので、

気付けば「国語表現」という授業に出るのが久しぶりだった。

 

運悪く「夏休みにどんな事を考え体験したか」という

スピーチ発表がある事を当日知る事になり。

皆が発表内容を原稿にすでにまとめてある中、

手ぶらで教壇に立ち、ぶっつけ発表する事になった。

 

-

◆私は記念すべき華の無敵「17才の夏休み」とやらなのに

甘酸っぱい青春のせの字に擦る事なく、ほぼ家に居て

何本かの「音楽ライヴ」の度に街に繰り出す事を心の糧にしていた。

 

イラストレーターの(私はミュージシャンと思った)

中村佑介」のバンドを観てしまってからというもの

どっぷりドキドキしてしまい、人柄に興味を持ったら今度、

中村さんのネットラジオのヘビーリスナーと化してしまい。

ラジオの気に入ったトーク部分だけを編集して「ベスト」を作って

登校時にずっと聴いていたら

普段は神戸人の誇り「神戸弁!」なのに、

気付けば語尾がどんどん取って付けたエセ大阪弁口調に変わってしまっていた。

若かった。

 

-

中村さん自身も20代後半で若く。

フリーランスの生活の中で、まだ「社会との関わり」が

同世代の皆より薄い事を少し気にしている様子を時々トークの端々に落としたり

反骨精神を思わせるブラックジョークも多くて。

その辺りが学校に馴染めていない私にはすごく魅力的に写り。

なんなら「味方」みたいに思った。

 

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◆その夏休みだけではなく以降毎日の大部分を占めていたので

どうしても「中村さん」の事をこの授業を取っている20数人に無責任にも

話したくてノープランで教壇の前に立った。

 

2005年時はまだ大きな代表作がアジカンのジャケットと

りそな銀行」のカードだったと思うので、

その2つを中心にイラストレーターとして説明して

「中村さん」「中村さん」と一方的に話し出す私に

皆がぽかーんとしていたのを覚えてる。

 

最初は教壇前で”ミーハー恋心”をただ公表したかっただけの

私だったかもしれないけれど―

 

-

中村さんは絵を描く事が得意でそれを職業に生活されているけれど、

本当は音楽が一番好きで、

大人になってもその夢を失くすことなく

本職を持っている皆とバンドを組んでいて。

 

インディ―ズのライヴを観に行くのが初めてだった私にとって

夏に見た一本のライヴは大人になった人達の

リアルな「続き」を知るきっかけになった。

「大人になるというのは”仕事”や”家庭”何か一本だけを

持って生きていくものなのだ」と刷り込まれるように

「進路」と「将来」を絞る事を日々迫られている高校3年生の私にとって

学校内だけでの想像だけでは胸が苦しく視野が狭くなっていく毎日だったけど。

 

 

決してそうではなく。

「好きなことはずっと続く」

「どんな形でも続けられる」

というのがあの日から分かった気がして、

それを伝えたかった。

 

 

”社会人になった大学時代の友人と月に数回集まってネットラジオを録って

自分で編集して、自分が作った音楽を付ける”ことも

 

皆が皆出来ることじゃないかもしれないけど、

皆が皆出来ないことじゃない。

急に働いて急に「大人」になるわけじゃないって事、

教えてもらえたのは大きかった。

 

そういう話を、17才の夏の感情を自分でも確認する為に熱弁した。

 

-

 

◆終わった後、皆から感想文を書いてもらった。 

少し笑った。

 

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「国語表現」の先生からの感想

ある程度、心を開いていたのに「愛想のない感じ」と言われる私。

 

 

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 あまりにも私が「中村さん」と連呼した為、

皆も「中村さん」と言い始める感想文。 

 

他にもいろいろ。

これはこれで良かったんだと思う。 

 

 

 

-【後日追記】

その後、私は夏休み前まで「栄養学」の進路を考えていたけれど

突如どうしても中村さんと同じ「芸大」に入りたくて

美術すら専攻していないのに推薦入試2ヶ月前に進路を

「デザイン」の方に変えて画塾に通い出した。

試験にデッサンのある大阪芸大は諦め

デッサンのない京都造形大と神戸芸工大に絞り

神戸芸工大に無事入学する事になった。

在学中は色々大暴れして沢山の大人に迷惑をかけつつ

大事な恩師に拾われ出会うのはまたもう少し後の話で、

私は未だ絵も書けないし、結局商業デザインには向いてなかったんだけど

 

そして今も職業にはなっていないけれど、

中学時代から書き続けている詩と

大学時代に学んだエディトリアルデザイン(本とかの文字組み)を

交えて、もう少し自分のやり続けたいと思う事があるのは

現在と今後の話。

 

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私になんの説得力もないし、

優先すべき事はあるかもしれないけれど

大人になるってなにも「全部捨てなくてもいいよ」と思う。

 

 

馬鹿みたいにリプトンのパックジュースを買って飲んでいた

若くて青かった高校の頃の私の数少ないキラキラした大事な思い出の話でした。

 

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あの時の目線の先、まだ見えない事はあるけれど。

 

いつか大人になった私をまた描いてもらえる日が来るのを胸に。